こんにちは。ほっこりデイサービス、岡田です。
みなさん、「パーソン・センタード・ケア」という言葉をご存知でしょうか。
パーソン・センタード・ケアとは、その人を中心にしたケアのことです。
この考え方は、イギリスの心理学者トム・キットウッドによって示されました。
これまでは、認知症という疾病や症状を中心にケアを組み立ててきましたが、
パーソン・センタード・ケアの立場は、
本人の生き方や生活に重点をおく考え方です。ケアは、わたしたち介護者が選択するのではなく、ご利用者本人を中心にして選択する
という考え方です。
パーソン・センタード・ケアを行ううえで重要なポイントとなるのは、認知症をもつ方の気持ち＝心理的ニーズをよく理解することです。
トム・キットウッドは、潜在的に抱えているニーズを、次のような花びら5枚で表しています。
1人の人間として尊重する「愛」が中心にあります。
この５つのニーズって、誰しもがもつニーズですよね。
そして、この中の一つのニーズが満たされると、重なり合う他のニーズにも影響を与え、
やがて、この５つが満たされていくと
↓
愛情という包括的なニーズが満たされる
↓
周囲の人に尊重されていると感じる
↓
心理的に落ち着いたよい状態になる（well-being）
とされています。
認知症をもつ方にとっては、これらのニーズを自らの意思で明確に発することは難しいことが多いです。
まずは私たち介護者が認知症をもつ方を「知りたい」と思うことが認知症ケアの第一歩なのかなと思います。
